野生動物研修会

薪割りくらぶ

2011年12月24日 12:19

昨日、滋賀県獣医師会主催の野生動物研修会に行ってきました。里山活動なぜ獣医師会にということですが、私たちは里山保全で山を伐る側です。それに対し野生動物を保護する側から見ればどう見えるのか興味がありました。

さて講演第1部は「小笠原世界遺産登録への挑戦」と題し、野生動物第一人者の講演でした。小笠原も沖縄も野生動物を守る上で人間の仕業が大きく影響していることを知りました。

まず沖縄でのヤンバルクイナの天敵は人間が持ち込んだマングースと家猫がだそうです。小笠原でも結局家猫が災いして希少動物が絶滅寸前になり、100パーセント登録制にしたということでした。

講演第2部は琵琶湖の森生き物研究会から3人の講師が来て、歯を持つガのこと、琵琶マスのこと、イヌワシの話でした。
面白かったのは歯をもつガをモスラに置き換えて話があったこと、琵琶マスは多彩な食文化の中の位置づけとなぜピンク色なのか、イヌワシと各地に残る天狗伝説。天狗はイヌワシのことだった。
さて、イヌワシは今滋賀県の比良山系に1つがいと鈴鹿山系に3つがいくらいしかいないようです。滋賀県が南限らしいのです。





大事なことはここから、イヌワシや野生動物を守るには、今の里山はどうなのだろうか気になるところ。でもよかった。イヌワシや野生動物側から見ても、今の里山の現状には相当な危機意識がありました。

たとえばイヌワシは元来木が少ないところで動物を捕獲してきたらしい。カヤ刈り場や焼き畑地、薪炭林などは絶好の刈り場であったらしい、それが激減している。すなわちイヌワシも激減している。更に鹿やイノシシ、サルなどは過剰に増えている。

すなわち、適正な里山管理がこうした動物たちにも有効であるとの話であった。こうした視点の話をクラブの研修に招くことも大事かもしれない。