薪の価格と熱量の考察
2012年03月04日
先日蓼科に行く機会があり薪事情を見てきた。3.11を思い出しながら、いまどきの薪価格と薪の熱量について考える。

薪の熱量を調べてみると、樹種によって色々差はあるが、一般的に丸めると1kg当たり4100Kcal~4400Kcalである。
これは含水率15%、平衡含水率の場合。完全乾燥薪の場合は約4800Kcalとなる。(資料ファイヤーサイド)
また灯油の熱量は1L当たり約8800Kcalである。すなわち、灯油1Lと薪2kgの熱量は釣り合うことになる。
ところで最近の灯油価格は、1600~1700円/18Lくらいであろうか。1L当たりに換算すると88円から94円程度となる。熱量換算で考えると薪2kg相当ですから薪1kgなら44~47円という価格が導き出される。すなわち1トン当たり44000円~47000円という価格になる。(こうして考えると巷の薪価格は完全乾燥薪相当ということもできる。)
ただ問題は巷の薪価格を高いと考えるか安いと考えるかである。
一般的なストーバーに聞くと、巷の価格は高いという。だから原木を手に入れ自分で作りたいとか安い薪を探すとか、ただで手に入ることを考えるとか。安くエコノミーに暮らすことは良いことである。私もそうあるべきだと思っている。ただし、薪を作れない方々には、薪も購入いただき間接的にでも里山活動に参加していただけると日本の山はよみがえるのではないだろうか。
次に同じことを灯油で考えてみると、灯油を買う人がスタンドで値切っているのを見たことがないが、それは私だけだろうか。灯油は大会社が牛耳っている。また世界の投機市場にある。どうも、薪となる木は周囲にいくらでもあるこのことが逆に薪の価値を認識できない理由に思えてならない。木が沢山あっても薪は沢山ないのに。
3.11以降、コンセントの先を考えると、薪のことが随分クローズアップしてきたが、今福島辺りではその薪が汚染され燃やせなくなっているし、途方に暮れている人たちがいる。安全なはずのエネルギーまでも奪いつつある現状にやりきれない思いである。
あれから1年、里山活動を続けながら身近なエネルギー、安全なエネルギー、持続可能なエネルギーについて考えざるを得ない。薪を焚ける喜び、焚き続けられる喜びをかみしめながら、いま一度未来につなげる日本のエネルギーと環境を考えてみたいものである。

薪の熱量を調べてみると、樹種によって色々差はあるが、一般的に丸めると1kg当たり4100Kcal~4400Kcalである。
これは含水率15%、平衡含水率の場合。完全乾燥薪の場合は約4800Kcalとなる。(資料ファイヤーサイド)
また灯油の熱量は1L当たり約8800Kcalである。すなわち、灯油1Lと薪2kgの熱量は釣り合うことになる。
ところで最近の灯油価格は、1600~1700円/18Lくらいであろうか。1L当たりに換算すると88円から94円程度となる。熱量換算で考えると薪2kg相当ですから薪1kgなら44~47円という価格が導き出される。すなわち1トン当たり44000円~47000円という価格になる。(こうして考えると巷の薪価格は完全乾燥薪相当ということもできる。)
ただ問題は巷の薪価格を高いと考えるか安いと考えるかである。
一般的なストーバーに聞くと、巷の価格は高いという。だから原木を手に入れ自分で作りたいとか安い薪を探すとか、ただで手に入ることを考えるとか。安くエコノミーに暮らすことは良いことである。私もそうあるべきだと思っている。ただし、薪を作れない方々には、薪も購入いただき間接的にでも里山活動に参加していただけると日本の山はよみがえるのではないだろうか。
次に同じことを灯油で考えてみると、灯油を買う人がスタンドで値切っているのを見たことがないが、それは私だけだろうか。灯油は大会社が牛耳っている。また世界の投機市場にある。どうも、薪となる木は周囲にいくらでもあるこのことが逆に薪の価値を認識できない理由に思えてならない。木が沢山あっても薪は沢山ないのに。
3.11以降、コンセントの先を考えると、薪のことが随分クローズアップしてきたが、今福島辺りではその薪が汚染され燃やせなくなっているし、途方に暮れている人たちがいる。安全なはずのエネルギーまでも奪いつつある現状にやりきれない思いである。
あれから1年、里山活動を続けながら身近なエネルギー、安全なエネルギー、持続可能なエネルギーについて考えざるを得ない。薪を焚ける喜び、焚き続けられる喜びをかみしめながら、いま一度未来につなげる日本のエネルギーと環境を考えてみたいものである。
Posted by 薪割りくらぶ at 22:05│Comments(0)